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この文は、Shift_JISX0213のフォントに適合しています。
Kandata、Habian等のShift_JISX0213のフォントをご使用ください。
JIS X 0213:2000にあるアイヌ語用新カタカナ文字も含めたアイヌ語カタカナ文を表示/印刷させることができます。


ainu.mac アイヌ語入力支援マクロ
2001.2.8 Ver. 0.4


1、はじめに

JIS X 0213:2000 が制定され、フォントがあればパソコン上でアイヌ語表記用カナ小文字を表示、印刷することができるようになりました。しかし、これらの文字を簡便に入力するツールが存在しないため、せっかくの新しい文字も宝の持ち腐れになっていました。
そこで、Windows用エディタ「秀丸」のマクロ機能を用いて、アイヌ語表記用のカナをローマ字カナ変換で入力することができるように、本ソフトウェアを開発しました。

作者はこのソフトウェアについての著作権を放棄します。
改造、再配布等は自由に行ってください。

2、インストール
ainu04.lzhを解凍すると、ainu.mac、readme.sj3(このファイル)という2つのファイルが生成されます。秀丸をインストールしたディレクトリ(例 C:\Program Files\Hidemaru)に、マクロファイルainu.macをコピーします。

秀丸を起動して、「マクロ」→「マクロ登録」をクリックします。
「タイトル」に「アイヌ語入力」と入力します。
その右がわの欄の三角をクリックするとainu.macというファイル名があらわれますので、これを選択します。
「OK」をクリックして登録します。

次に、「その他」→「キー割り当て」をクリックします。
「CTRL」をチェックし、「CTRL+A」を選択します。
右側のダイアログで、「メニュー/マクロ」を選択します。
「マクロ1:アイヌ語入力」を選択します。
「OK」をクリックして登録します。

これで、マクロが登録され、CTRL+Aで起動するようになりました。

3、使い方

マクロの実行は2つの方法があります。

1)逐次変換

入力画面でCTRL+Aを押すと、タイトルバーの表示が「アイヌ語カナ入力」に変わります。

この状態で、ローマ字を入力するとアイヌ語カナに変換されます。終了は、もう一度CTRL+Aを押します。

子音を入力すると文字がそのまま表示されます。これは、生成するカナがまだ確定していないことを示します。次の文字を入力すれば生成するカナが確定します。
閉音節であることを確定させるためには[Enter]を入力してください。

例:

sakipe → サキペ
sak[Enter]ipe → サイペ

[Back Space]を入力すると、未確定の子音はすべて削除されます。
矢印キーを入力すると、カーソルが移動します。

2)一括変換

変換したいローマ字列を選択し、CTRL+Aを押します。アイコンが砂時計に変わりますのでしばらく待つと、カーソル位置からカナに変換されて入力されます。
ただし、速度はかなり遅いのでご了承ください。

4、変換ルール
基本的には「アコ イタ」(北海道ウタリ協会編 アイヌ語テキスト)で用いられている表記のローマ字を入力すると、対応するカナが生成されるようにしてあります。
子音は対応する小文字のカナに変換されますが、連続する子音については次の規則で変換されます。

kk → ッ
ss → ッ
pp → ッ
mm → ン
mp → ン

例:

ikka → イッカ (イカではない)
sapporo → サッポロ (サポロではない)
sampe → サンペ (サペではない)

子音のr,xは、前の母音に合わせて変化します。

例:

tar タ
sir シ
hur フ
terke テケ
kor コ

アイウエオの小文字はxa,xi,xu,xe,xoと入力することで生成されます。
スの小文字はzと入力することで生成されます。

怐A栫A揩ヘ、それぞれze,zo,zuと入力することで生成されます。桙tuで生成したい人は、179行目のコメントをはずしてください。

人称接辞を分離するための記号=については・(なかてん)として出力されます。

例:
ku=kor ク・コ
en=nure エン・ヌレ

ただし、子音と母音が人称接辞をはさむ場合には出力されません。

例:
k=ek ケ
nukar=an ヌカラン

・(なかてん)を生成したい場合にはk=[Enter]ek もしくは k/ek のように入力してください。

句読点、かっこは全角に変換されます。その他の記号は半角のままです。

ヘボン式のローマ字 ch行, sh行についても簡易的に対応しています。
ただし、sh行はサ行として出力されます。

5、最後に

JIS X 0213:2000 にアイヌ語小文字が採用されるのに尽力してくださった、
芝野耕司様、佐藤知己先生に心から感謝の意を表します。


履歴

2001.1.17 Ver. 0.1 公開
2001.1.19 Ver. 0.2 カーソル処理、濁音処理を追加
2001.1.19 Ver. 0.2a 変換テーブルの間違いを訂正、"="の処理を追加
2001.1.23 Ver. 0.3 連続する子音の処理を訂正
2001.2.8 Ver. 0.4 子音と母音にはさまれた"="の処理を訂正


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