アイヌ語新聞「アイヌタイムズ」の記事「ウペウ」
(第32号、2004年(平成16年)12月29日(水)アイヌ語ペンクラブ発行 5〜10ページ引用)
(第33号日本語版、2005年(平成17年)3月30日(水 )アイヌ語ペンクラブ発行 2〜3 ページ引用)
Upew
ウペウ
Upew
注)版権は、アイヌ語ペンクラブにあります。
注)1. 赤字は、アイヌ語です。
2. 赤字のイタリック文字は、日本語です。相当することばが、アイヌ語にありませんでした。
3. 山形記号「^」は、日本語の長母音を示しています。
4. 緑字は、エスペラント(語)です。
Upew anakne serika-syokubutu sinrici ne. sinrici hura ruy wa, omkekar ka
honarka ka an kor kusuri ne a=kar ruwe ne.
ウペウ アナクネ
セリ科植物 シンリチ ネ。シンリチ フラ ルイ ワ、オムケカラ カ ホナラカ カ アン コロ クスリ ネ アカラ ルウェ ネ。
ウペウは、セリ科植物の根です。その根は、強い臭気を有し、風邪、腹痛があると、薬にされました。
La "upew" estas la radiko de enanta planto. La radiko odoras forte. Se oni
malvarmumas aŭ ventrodoloras, tiu fariĝas drogo.
Hura ruy pe ne kusu payoka-kamuy emaka sekor yaynu=an ruwe ne. pon cise
or ta a=atte ka ki, seta rekuci orowa a=racitkere ruka ki ruwe ne.
フラ ルイ ペ ネ クス パヨカカムイ エマカ セコロ ヤイヌアン ルウェ ネ。ポン チセ オロ タ アアッテ カ キ、セタ レクチ オロワ
アラチッケレ ルカ キ ルウェ ネ。
強い臭気を発するため、病魔がいやがると思われました。小屋に吊るしたりしました。犬の首からぶら下げたりしました。
Ĉar ĝi odoras forte, la aina malsana diablo "payoka-kamuy" malŝatas ĝin. Oni
pendigas ĝin en la kabano. Ankaŭ oni pendigas ĝin ĉirkaŭ hunda kolo.
ORITA Suteno huci ene hawean hi; "upew iwaninzin ne sekor samo utar ye hawe ne. iwaninzin an kor, sayo or a=omare. hura at korka, a=e kor keraan pe ne yak a=ye. huci utar, pon hi ta nep a=ere yakka keraan kuni ramu kor e ruwe ne... upew ne yakka kamuy-kar-kusuri ne sekor hawean kor, huci utar ponno omkekar humas kor, wakka su or omare wa popte hine, upew tura popte wa ku. ekasi utar ka kure siri ku=pon hi ta ku=nukar amkir." sekor hawean.
織田ステノ フチ エネ ハウェアン ヒ; "ウペウ イワニンジン ネ セコロ サモ ウタラ イェ
ハウェ ネ。イワニンジン アン コロ、サヨ オロ アオマレ。フラ アッ コロカ、アエ コロ ケラーン ペ ネ ヤク アイェ。フチ ウタラ、ポン ヒ タ ネプ
アエレ ヤッカ ケラアン クニ ラム コロ エ ルウェ ネ... ウペウ ネ ヤッカ カムイ-カラ-クスリ ネ セコロ ハウェアン コロ、フチ ウタラ ポンノ
オムケカラ フマシ コロ、ワッカ ス オロ オマレ ワ ポプテ ヒネ、ウペウ トゥラ ポプテ ワ ク。エカシ ウタラ カ クレ シリ クポン ヒ タ
クヌカラ アムキリ。" セコロ ハウェアン。
織田ステノさんは、次のように言っています:「ウーペウはイワニンジンとシャモたちは言っていた。イーワニンジンがあったら、おかゆに入れた。その匂い(あったが)、食べたらおいしいものらしい。フチたちは、小さい時は食べさせられても、何を食ってもうまいなあと思って食べたもんだ。。。。ウーペウだってkamuy-kar-kusuri
だといって、フチたちは少し風邪気味なら、お湯を沸かして、ウーペウとともに煎じて飲んだ。エカシたちにも飲ましたのを小さい時に見た事がある。」と言いました。(アイヌ民俗文化財調査報告書(アイヌ民俗調査IV)、北海道教育委員会、1984、p77)
S-ino ORITA Suteno diris jene; "La japano diras ke upew estas iwaninzin. Se
troviĝas iwaninzin, oni enmetas ĝin en kaĉo. Ĝi odoras malbone, sed estas
bongusta. Kiam maljunulinoj estis juna, ili sentas ion ajn bonegusta. Ili diras
ke upew ankaŭ estas kamuy-kar-kusuri. Se ili malvarmumis malpeze iom, ili
trinkis varman akvon kun upew infuzita. Kiam maljunuloj estis juna, mi vidis ke
oni trikigis ĝin al ili.
TABATA Aki huci ene hawean hi; "upew a=ta hine pirkano a=huraye wa a=sakte.
poyson kunnecis kor, a=kuykuy kor, cise sowsutu a=ewarewar pa ruwe ne.
okake ta ne poyson makanak an ya sekor ku=yaynu wa ku=nukar kor, somo cis.
makanak itak a=ye kor a=ewarewar pe ne ya ka k=eramiskari." sekor
hawean.
田畑アキ フチ エネ ハウェアン ヒ; "ウペウ アタ ヒネ ピリカノ アフライェ ワ アサクテ。ポイソン
クンネチシ コロ、アクイクイ コロ、チセ ソウストゥ アエワレワラ パ ルウェ ネ。オカケ タ ネ ポイソン マカナク アン ヤ セコロ クヤイヌ ワ クヌカラ
コロ、ソモ チシ。マカナク イタク アイェ コロ アエワレワラ ペ ネ ヤ カ ケラミシカリ。" セコロ ハウェアン。
田畑アキさんは、次のように言っています:「ウペウ掘って、きれいに洗って干します。赤ん坊が夜泣きしたら、そのウペウをかじりながら、家の隅に何度も息を吹き掛けます。その後その赤ちゃんがどうなるかなと思って見ると、泣きません(泣かなくなります)。どのように言葉を言いながら息を吹きかけたかわかりません。」(アイヌ生活誌、(財)アイヌ無形文化伝承保存会、1984、p31)
S-ino TABATA Aki diris jene; "Oni elforas upew, lavas ĝin bone, kaj
sekigas ĝin. Se infaneto ploras, oni mordetas ĝin, kaj blovas en angulo
de domo. Kiam mi pensas kiel ĝia infaneto faras sekve, ĝi ĉesas plori.
Mi ne komprenas, kiel oni diras kaj blovas.
MATUNAGA Take katkemat ene hawean hi: "kasi a=kik hi ta a=ewanke. asinni huci, apa kamuy or ta kasi a=kik hine, orowano upew (=Karahuto-ninzin) ani a=ewonnere. upew a=popte somo ki no wakka or a=omare patek ne yakka
pirka. Tyôsen-ninzin neno an hura at pe ne ruwe ne." sekor hawean.
松永たけ カッケマッ エネ ハウェアン ヒ: "カシ アキク ヒ タ アエワンケ。アシンニ フチ、アパ
カムイ オロ タ カシ アキク ヒネ、オロワノ ウペウ (カラフトニンジン) アニ アエウォンネレ。ウペウ アポプテ ソモ キ ノ ワッカ オロ アオマレ
パテク ネ ヤッカ ピリカ。朝鮮人参 ネノ アン フラ アッ ペ ネ ルウェ ネ。" セコロ ハウェアン。
松永たけさんは、次のように言ってます:「カシキクするときに使う。アシンニフッチ、アパカムイのとこでカシキクして、それからウペウ(=カラフトニンジン)でもって顔洗わせる。ウペウは、煮出さなくても水に入れただけでいい。朝鮮人参みたいな匂いがする。」と言いました。(アイヌと植物(薬用編)、(財)アイヌ民族博物館、2004、p4)
S-ino MATUNAGA Take diras jene; "Kiam oni preĝas laŭ la aina maniero "kasi
a=kik", oni uzas ĝin. En la ainan fajran diaĵon "asinni huci, ape kumuy" oni
preĝas, post tiam oni lavas al si la vizaĝon per upew. Oni ne benzonas boligi
upew-on, estas permesite nur enmeti ĝin en akvon. Ĝi odoras kiel la korea
karoto "ginsengo".
TIRI Masiho upew ibukibouhû ne sekor hawean. gakumei anakne "Seseli libanotis var. japonica" ne. upew ibukibouhû ne sekor inne kenkyûsya utar haweoka.
知里真志保 ウペウ イブキボウフウ ネ セコロ ハウェアン。学名
アナクネ "Seseli libanotis var. japonica" ネ。ウペウ イブキボウフウ ネ セコロ インネ 研究者 ウタラ
ハウェオカ。
知里真志保は、ウペウは、「イブキボウフウ」であると言いました。学名は、Seseli libanotis var. japonica
です。多くの研究者は、ウペウは「イブキボウフウ」であると言いました。
TIRI Masiho (prononcu: ĉiri maŝiho) diras, ke upew estas ibukiboohuu.
La scienca nomo estas "Seseli libanotis var. japonica". Multaj
studentoj nomas ĝin "ibukibôhû".
Korka, Iburi, Hidaka or ta, upew anak iwaninzin ne sekor a=ye hi ka an. Iwaninzin anak "Angelica hakonensis Maxim." sekor gakumei an. "hakonensis" or un "Hakone" ne kusu, Hakone or un iwa ka us pe ne wa, aynumosir (Hokkaidô) or ta isam pe ne. kusu, anpe anakne "iwaninzin" sekor a=rekore hi sunke ne wa, sino wamei (sisam rehe) ka somo ne.
コロカ、胆振、日高 オロ
タ、ウペウ アナク イワニンジン ネ セコロ アイェ ヒ カ アン。イワニンジン アナク "Angelica hakonensis Maxim." セコロ 学名
アン。"hakonensis" オロ ウン "ハコネ" ネ クス、箱根 オロ ウン イワ カ ウシ ペ ネ ワ、アイヌモシリ (北海道) オロ タ イサム ペ
ネ。クス、アンペ アナクネ "イワニンジン" セコロ アレコレ ヒ スンケ ネ ワ、シノ 和名 (シサム レヘ) カ ソモ ネ。
しかし、胆振・日高地方では、「ウペウ」は「イワニンジン」であると言われる所もあります。「イワニンジン」は、Angelica hakonensis Maxim.
(セリ科)という学名があります。「hakonensis」のハコネは本州の箱根なので、箱根付近の山地(の岩石地)に生えるものであり、北海道にはないものです。したがって、本当は「イワニンジン」と名付けるのはウソであり、本当の和名ではありません。
Sed en la rigiono "Iburi" kaj "Hidaka" en Hokkajdo troviĝas la loko, en kie oni
nomas "upew"-on "iwaninzin". La scienca nomo estas "Angelica hakonensis Maxim.".
La "hakone" en "hakonensis" estas la loknomo Hakone en japana ĉefinsulo. Ĝi
elkreskas de roka loko en monto apud Hakone, netroviĝas en Hokkajdo. Tial erare
estas nomi ĝin "iwaninzin". "Iwaninzin" ne estas ĝusta japana nomo.
Ainuminzokuhakubutukan-kenkyûhoukoku-dai8gô or ta Hokkaidoritu-eiseikenkyûzyo or un ANETAI Masaki nispa ene hawean i: "Siraw-o-i (Siraoi) maciya or un NOMOTO utari neya, MATUNAGA utari neya, OKADA utari neya, "iwaninzin" ne kuni ramu a p ku=nukar kor, katuhu ani "Karahuto-ninzin (Conioselinum kamtschaticum Rupr.)" sinrici ne hi k=eraman ruwe ne." sekor hawean.
アイヌ民族博物館研究報告第8号 オロ タ 北海道立衛生研究所 オロ ウン 姉帯正樹 ニシパ エネ ハウェアン
イ: "シラウ-オ-イ (白老) マチヤ オロ ウン 野本 ウタリ ネヤ、松永 ウタリ ネヤ、岡田 ウタリ ネヤ、"イワニンジン" ネ クニ ラム ア プ
クヌカラ コロ、カトゥフ アニ "カラフトニンジン (Conioselinum kamtschaticum Rupr.)" シンリチ ネ ヒ ケラマン ルウェ
ネ。" セコロ ハウェアン。
アイヌ民族博物館研究報告第8号の中で、北海道立衛生研究所の姉帯正樹氏は、以下のように言っています:「白老町の野本家、松永家、岡田家が「イワニンジン」とそれぞれ考えていたものを調べたところ、その形により、カラフトニンジン Conioselinum
kamtschaticum Rupr. の根であることがわかりました。」と言いました。
En la n-ro 8 de la disertaĵo de muzeo pri aina nacio (Ainuminzoku-hakubutukan-dai
8 gô), s-ro ANETAI Masaki: el la hokkajda higiena instituto (Hokkaidôritu-eiseikenkyûzyo)
diras jene: "De la familio NOMOTO, MATUNAGA kaj OKADA en la urbeto
ŜIRAOI rigardita upew kiel "iwaninzin", mi observas, kaj pro
sia formo mi komprenas, ke ĝi estas radiko de Conioselinum kamtschaticum
Rupr. (karahuto-ninzin).
Piratur (Biratori) un Nupki-pet (Nukibetu) or un KUROKAWA utari or ta etoyta upew ka "iwaninzin" ne sekor a=ye. ANETAI nispa ene hawean hi: "newaanpe katuhu ani 'senkyû (Cnidium officinale [seri-ka])' ne hi k=eraman ruwe ne. Senkyû anak kusuri ne a=kar pe ne wa, Kan'ei-zidai or ta tairiku or wa Nagasaki or un atuy tomotuye wa a=rura p ne yak a=ye. Meizi wano Taisyô pakno, Honsyû or wa sisam kor wa ek hine, "iwaninzin" sekor a=rekore nankor sekor yaynu=an ruwe ne." sekor hawean.
ピラトゥル (平取) ウン ヌプキ-ペッ (貫気別) オロ ウン 黒川
ウタリ オロ タ エトイタ ウペウ カ "イワニンジン" ネ セコロ アイェ。姉帯 ニシパ エネ ハウェアン ヒ: "ネワアンペ カトゥフ アニ センキュウ
(Cnidium officinale [セリ科]) ネ ヒ ケラマン ルウェ ネ。センキュウ アナク クスリ ネ アカラ ペ ネ ワ、寛永時代 オロ タ 大陸
オロ ワ 長崎 オロ ウン アトゥイ トモトゥイェ ワ アルラ プ ネ ヤク アイェ。明治 ワノ 大正 パクノ、本州 オロ ワ シサム コロ ワ エク
ヒネ、"イワニンジン" セコロ アレコレ ナンコロ セコロ ヤイヌアン ルウェ ネ。" セコロ ハウェアン。
平取町貫気別の黒川家で植栽しているウペウも「イワニンジン」と言われてます。姉帯氏は、以下のように言ってます:「これは、その形により、センキュウ Cnidium
officinale Makino (セリ科)
であることがわかりました。センキュウは、寛永の頃に大陸から長崎に運ばれたと言われています。明治から大正まで、和人が本州から持ち込み、「イワニンジン」という名を付けたのだろうと考えられます。」と言いました。
En Nipki-pet (Nukibecu) el la urbeto Piratur (Biratori) en plantejo de
la familio KUROKAWA troviĝas upew rigardita kiel "iwaninzin".
S-ro ANETAI diras jene: "Pro sia formo mi komprenas, ke ĝi estas
Cnidium officinale [umbelacoj] (senkyû). Oni diras, ke en la tempo KANEI
senkyu estas alportita de la Azia Kontinento al la urbo NAGASAKI. De la
tempo MEIZI al TAISYO japano alportas ĝin de la japana ĉefinsulo HONSYÛ
al la japana norda insulo HOKKAJDO. Kaj la japano nomas ĝin "IWANINZIN".
Pon-nay-putu (Urakawa) maciya or un TÔYAMA Saki katkemat "kimun'upew anak iwaninzin sekor re an pe ne." sekor hawean. Korka ANETAI nispa ene hawean hi: "Newaanpe nokaha ani hosobatôki (Angelica stenoloba Kitagawa [seri-ka]) ne hi k=eraman ruwe ne. Sinrici anakne syôyaku or ta tôki sekor a=ye p ne ruwe ne. Tôki anak oro un seiyu an pe ne wa, ani a=netopake a=popkere kuni kusuri ne a=kar ruwe ne." sekor hawean.
ポン-ナイ-プトゥ (浦河)
マチヤ オロ ウン 遠山サキ カッケマッ "キムンウペウ アナク イワニンジン セコロ レ アン ペ ネ。" セコロ ハウェアン。コロカ 姉帯 ニシパ エネ
ハウェアン ヒ: "ネ ワアンペ ノカハ アニ ホソバトウキ (Angelica stenoloba Kitagawa [セリ科]) ネ ヒ ケラマン ルウェ
ネ。シンリチ アナクネ 生薬 オロ タ 当帰(トウキ) セコロ アイェ プ ネ ルウェ ネ。当帰 アナク オロ ウン 精油 アン ペ ネ ワ、アニ アネトパケ
アポプケレ クニ クスリ ネ アカラ ルウェ ネ。" セコロ ハウェアン。
浦河町字姉茶の遠山サキさんは「キムンウペウはイワニンジンと言われるものです。」と言いました。しかし、姉帯氏は、以下のように言ってます:「これは、その形により、ホソバトウキ
Angelica stenoloba Kitagawa (セリ科)
であることがわかりました。この根は生薬では、当帰(トウキ)と呼ばれるものです。当帰(トウキ)は、精油を含み、それで人の体を温めるために薬にされます。」と言いました。
En la urbeto Pon-nay-putu (Urakawa) s-ino TÔYAMA Saki diras, ke kimun'upew estas nomita "iwaninzin". Sed s-ro ANETAI diras jene: "Pro sia formo mi komprenas, ke ĝi estas Angelica stenoloba Kitagawa [umbelacoj] (hosobatôki). En ĉina drogo oni nomas sia radiko "Tôki". Touki enhavas esencoleon, per tiu oni varmigas la korpon. Tial oni uzas ĝin kiel drogo."
TÔYAMA Saki katkemat ene hawean hi: "Kimun'upew (=hosobatôki), sinki=an ka omkekar=an ka a=honi wen ka ki kor a=popte wa a=ku ruwe
ne. oya kina a=kopoye wa a=popte hi ka an ruwe ne." sekor hawean.
遠山サキ
カッケマッ エネ ハウェアン ヒ: "キムンウペウ (ホソバトウキ)、シンキアン カ オムケカラン カ アホニ ウェン カ キ コロ アポプテ ワ アク
ルウェ ネ。オヤ キナ アコポイェ ワ アポプテ ヒ カ アン ルウェ ネ。" セコロ ハウェアン。
遠山サキさんは、次のように言ってます:「キムンウペウ(=ホソバトウキ)は、体がだるかったり風邪をひいたりお腹の具合が悪かったりすると煎じて飲んだ。他の草も混ぜて煎じることもあった。」と言いました。(アイヌと植物(薬用編)、(財)アイヌ民族博物館、2004、p5)
S-ino TÔYAMA Saki diras jene: "Kiam oni estas laca aŭ malvarmumas
aŭ havas stomakdoloron, oni trinkas varman akvon kun kimun'upew (=hosobatôki)
infuzita. Iom oni infuzas ĝin kun alia herbo.
Senkyû anak tôki neno an yakkô an ruwe ne. KUROKAWA Setu katkemat "Iwaninzin, omkekar=an kor a=popte wa a=ku ruwe ne. Iwaninzin anak upew (=senkyû) ne ruwe ne." sekor hawean.
センキュウ アナク 当帰(トウキ) ネノ アン
薬効 アン ルウェ ネ。黒川セツ カッケマッ "イワニンジン、オムケカラン コロ アポプテ ワ アク ルウェ ネ。イワニンジン アナク ウペウ (センキュウ)
ネ ルウェ ネ。" セコロ ハウェアン。
センキュウは、当帰(トウキ)に似た薬効があります。黒川セツさんは、「イワニンジンは、風邪ひいた時などに煎じて飲む。イワニンジンは、ウペウ(=センキュウ)のこと。」(アイヌと植物(薬用編)、(財)アイヌ民族博物館、2004、p5)
Senkyû havas drogan efikon kiel tôki. S-ino KUROKAWA Secu diras jene:
"Kiam oni malvarmumas, oni trinkas varman akvon kun iwaninzin infuzita.
Iwaninzin estas upew (=senkyû)".
Tap neno, aynu itak ani "upew" sekor re an pe anakne, sisam or
ta poronno gakumei an wa, usa kotan or ta usa "upew" an ruwe ne.
タプ ネノ、アイヌ イタク アニ "ウペウ" セコロ レ アン ペ アナクネ、シサム オロ タ ポロンノ
学名 アン ワ、ウサ コタン オロ タ ウサ "ウペウ" アン ルウェ ネ。
このように、アイヌ語で「ウペウ」という名のものは、日本においてたくさん学名があって、いろんな村でいろんな「ウペウ」があるのです。
Pro tio la aina vorto "upew" havas multaj sciencaj nomoj en Japanio, troviĝas
multaj "upew" el multaj urbetoj.