Windows XPの環境においては、アイヌ語用の新カタカナ文字を入出力するのには、 Unicode 3.2に対応しているフォント(「Habian2000u」TrueTypeフォント(無償配布), 「ヒラギノ Pro」OpenTypeフォント(Windows用は26800円/1書体)など)により、該当の文字を、IMEパッドの文字一覧から拾うことができます。ヒラギノOpenTypeフォントの取り扱いについては、下記をご覧ください。
しかし、Shift_JIS X 0213符号化方式の場合とは異なり、半濁点付き"セ"(U+30BB U+309A)、半濁点付き"ツ"(U+30C4 U+309A)、半濁点付き"ト"(U+30C8 U+309A)、小書き"プ"(U+31F7 U+309A) などの合成文字は、秀丸エディタで「Habian2000u」を使用した場合、半濁点 (U+309A) が間延びして、うまく表記できないという問題があります。

それで、Zakky さんという方のご協力をいただきまして、 Habian2000u にある半濁点 (U+309A) を、半角半濁点のような文字に置き換えて、間延びを改良しました。そのフォントの圧縮ファイルをここ(1.93MB)に示します。お試しください。なお、このフォントは自己責任でお使いください。当方は、使用によって生じた、いかなる被害にも応じません。なお、このフォントについてのreadme.txtをここに示します。

Mac OS X 10.1〜 では、Unicode 3.2対応フォントの「ヒラギノ Pro」OpenTypeフォントが標準で入っており、Unicode 3.2準拠の「アイヌ語表記用小書きカタカナ」と「アイヌ語表記用半濁音記号付きカタカナ」を表示、印刷、各種情報交換などが行うことができるようになりました。Mac OS 〜9.x (OS 9.2がインストールできない(G3以前の)機種にはOS X はインストールできません )におけるヒラギノOpenTypeフォントの取り扱いについては、下記をご覧ください。ちなみに、このフォントは別売りの場合、Macintosh用は23000円/1書体となってます。なお、Mac用の「Habian」TrueTypeフォントは、Shift_JIS X 0213用のフォントは無料配布されていますが、ユニコードに対応した「Habian2000u」TrueTypeフォントは配布されていません。

これに加え、2003年10月25日に販売された Mac OS X 10.3“Panther” では、 ことえり4 で、アイヌ語入力モードのサポートをしています。
効率的なアイヌ語ローマ字カナ変換をすることができるようになったと思います。是非お試しください。お勧めします。
アイヌ語にたずさわる者として、
アップルコンピュータ株式会社及び関係各位のご尽力に敬意を払い、心から感謝の意を表します。



Unicode 3.2準拠で「アイヌ語表記用各種カタカナ」などを実装した、TrueType Extention Font 「ainu_eudc.tte 」を、Windows 2000/XP/Server 2003にインストールすれば、Unicodeカーネルアプリケーションにおいて、あたかも「表示に用いられているあらゆる和文書体フォントがUnicode 3.2対応フォントになった」かのように、Unicode 3.2準拠の「アイヌ語表記用小文字カタカナ」「合成文字用濁音記号/合成文字用半濁音記号」「小文字か/小文字け」をシームレスに表示させる事が出来ます。

詳細については、ROM作成物サポートページをご覧ください。
なお、Windows の次期バージョン「Windows Vista」では、Unicode 3.2準拠となります。(2005年7月)




それから、掲示板からの情報ですが、ROMさんという方より、以下のようなコメントをいただきましたので、ご紹介します。

> そうですね。現時点では、Macの方ですが、標準でアイヌ語入力が簡単にできる状況ではありませんので、色々と不便であると思います。

この記事をご覧下さい。
「アップル、Mac OS X 10.3“Panther”の記者説明会を開催」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/1010/apple.htm

日本語版における改良点として、日本語入力ソフトの「ことえり」が3から4へ進化したことが紹介された。
ことえり4では変換精度が飛躍的に向上したほか、ユーザーインターフェイスの改良、操作性の向上、Windows風キー操作のサポート、アイヌ語入力モードのサポートなどが行なわれた。

「Unicode 3.2」であれば、対応フォントをインストールすればWindows98/Me/2000/XPやInternet Explorer 4.0〜、Netscape 4.x/6.0〜、Microsoft Word 98〜などで表示させる事が出来ます。

Mac OS X 10.1〜では「小書きの新カタカナ文字」がアイヌ語用新カタカナ文字として標準でそのまま表示されますし、Windows98/Me/2000/XP上のInternet Explorer 4.0〜やNetscape 4.x/6.0〜では、http://www.vector.co.jp/soft/data/writing/se153670.html から「Habian2000u」(実験的) 内部 Unicode 書体)をダウンロードして、ブラウザソフトの表示フォントを「Habian2000u」に切り替えれば、Unicode 3.2準拠のアイヌ語用新カタカナ文字が表示されます。

もちろん、「小書きの新カタカナ文字」の文字をMicrosoft Word 98〜などにコピーして、表示フォントを「Habian2000u」に切り替えれば、Unicode 3.2準拠のアイヌ語用新カタカナ文字が扱えます。
IMEから入力するには、IMEパッドの文字一覧にて、「シフト JIS ▼」をクリックして「Unicode ▼」に切り替えて、フォントを「Habian2000u」にして、「囲み CJK 文字/月」をクリックしてから一行上にスクロールすると小文字カナカナが、また、「ひらがな」と「カタカナ」の間に通常の「濁音」「半濁音」とアイヌ語用濁音」「半濁音」が並んでいます。


確かに「Habian2000u」の字形の品質では印刷にはとても耐えられませんが、Mac OS X 10.1〜でインストールされている「Unicode 3.2」対応のヒラギノOpenTypeフォントはWindows用にも別売りされています。
http://www.vector.co.jp/swreg/list/win/font/sento/
(Windows2000/XP以外の場合は、「Adobe Type Maneger light」(Win用/Mac用フリーソフト)
http://www.adobe.co.jp/products/atmlight/main.html
をインストールが必要)


また、Mac OS 〜9.xについても、Mac OS 〜9.xとMac OS X 10.1〜とのデュアルブート環境で使用している場合がほとんどではないでしょうか?
そういう場合には、「Adobe Type Maneger light」(Win用/Mac用フリーソフト)
http://www.adobe.co.jp/products/atmlight/main.html
をインストールすれば、Mac OS X 10.1〜でインストールされている「Unicode 3.2」対応のヒラギノOpenTypeフォントがMac OS 〜9.x側でも利用出来るようになります。

Unicode 3.2準拠の文字では、「Windows98/WindowsNTをX0213に対応させるためのOS改変」は不要です。

「表示フォントを変更しなくても、表示できるフォントを探して字形を借りてくる感じで表示できる」機能については、Netscape 6.0〜とOpera 7.10〜付いています。
それから、Unicode自体はNetscape 4.xでも対応していますが、「小書きの新カタカナ文字」の表示方法は「文字参照」というHTML仕様を使用していますが、Netscape 4.xは非対応でした。

それから、
「(半濁音付きのセ)」「(半濁音付きのツ)」「(半濁音付きのト)」「小文字(半濁音付きの小文字フ)」については、現段階では「U+309A」(゜の記号表示位置が右上になっている半濁音記号)と、「Microsoft Wordなどの「囲い文字」機能付きのワープロソフトや、HTML上のスタイルシート(CSS)などによって文字を重ねて表示させる事になっていますが、将来的には、「Unicode 3.2」完全対応OS/アプリケーションによって、これらの文字合成はソフト側で自動処理される予定されるようになります(Mac OS X 10.2〜では文字合成が自動処理されます)。

2005年後半にリリースが予定されている「WindowsXPの後継OS」でも、Mac OS X 10.1〜と同様のUnicodeによるJIS X 0213の文字集合を採用する事が内定していますから、「WindowsXPの後継OS」でも文字合成が自動処理されるのでしょう。
(「WindowsXPの後継OS」が普及するまでは「(半濁音付きのセ)」「(半濁音付きのツ)」「(半濁音付きのト)」「小文字(半濁音付きの小文字フ)」の問題は残りますが、それ以上に「Windows98/WindowsNTをX0213に対応させるためのOS改変」はすでに配布停止されていますし、配布されていても一般の人は普通OSを改変させようとはしないでしょうから、将来性を見込んで「Unicode 3.2」の方法のほうマシなのでは無いでしょうか?)

あと、「(半濁音付きのセ)」「(半濁音付きのツ)」「(半濁音付きのト)」「小文字(半濁音付きの小文字フ)」についてはUnicode実装されていないものの、「Adobe Japan1-5」文字集合
http://partners.adobe.com/asn/developer/pdfs/tn/5146.Adobe-Japan1-5.pdf (Adobe Japan1-5差分)
http://partners.adobe.com/asn/developer/pdfs/tn/5078.Adobe-Japan1-4.pdf (Adobe Japan1-1〜1-4)
上での独立した文字字形としてPostScript実装されていてますので、現状のWindowsなどでも、
「Adobe InDesign 2.0/CS」
http://www.adobe.co.jp/products/indesign/main.html
「Adobe Illustlator CS」
http://www.adobe.co.jp/products/illustrator/main.html
「Canon EDICOLOR 7.0」
http://ps.canon-sol.jp/ec/
などの、『ヒラギノOpenTypeフォント Pro』と「Adobe Japan1-5」文字集合対応PostScriptアプリケーション上とで「(半濁音付きのセ)」「(半濁音付きのツ)」「(半濁音付きのト)」「小文字(半濁音付きの小文字フ)」を独立した文字として扱えます。


ZAKKYさんからのコメントです。

確かにHabian2000uをインストールすると「小書きの新カタカナ文字」が見えるようになるようです。 (Netscape7.1、XPにて)
表示フォントを変更しなくても、表示できるフォントを探して字形を借りてくる感じで表示できるようになっているようです。
Windowsのシステムツールの文字コード表には現れませんが、IMEのほうには出現を確認しました。


私からのコメント

Habian2000uをインストールすると、Mozilla 1.0でも、「小書きの新カタカナ文字」が見えるのが確認できました。